基本となる3つの形態を描いてみよう~その②~円柱を描く

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今回は前回の『球体の描き方』に引き続き、円柱の描き方について解説していきます。

特に、円柱はコップなど筒状のモチーフを描く際に応用出来るので、まずはシンプルな形として理解をしておきましょうね。

 

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楕円(だえん)の描き方

円柱を描く前に、まずは楕円の描き方を押さえておきましょう。

基本の円

まずは見慣れた円ですね。中心を軸にコンパスのように円を描く事で描けます。

フリーハンドで円を描くためには『球体の描き方』の記事でも解説をしました。

 

楕円の描き方

 

透視図法が用いられることによって、先ほどは正円だったものが楕円に変わります。この図の場合、『一点透視図法』を使って表しています。

このように、パースがつくことによって楕円を描くわけですが、描く際に気を付けておくべきことは楕円の直径となる線が対角線上を通らないという事です。

 

この場合、楕円の上下左右がそれぞれ同じ長さであるという特徴があります。

なので、楕円の特徴である「上下左右がそれぞれ同じ長さ」という事を忘れずにしておきましょう。

 

高さによって楕円の見える面が変わる

楕円はパースが付く事によって、アイレベルから遠ざかってくると徐々に正円に近づいてきます。

円柱を描く際は、地面の接地面として見えない部分がこのような形状となっているので、これを意識して踏まえながら円柱を描くようにしましょう。

 

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円柱の描き方

円柱を描けるようになると様々なものにも応用が利きますし、その分制作をする際の作風の幅を広げていく事に繋がってきます。

 

コップ、アルミ缶、ワイン瓶、スプレー缶、トイレットペーパーなど..

 

普段日常生活でよく見かけるようなもので、円柱の形状のモノはたくさんあります。よくよく観察を重ねていけばご自身の周りでも見つけることが出来るかもしれません。

他にも、円柱を多数組み合わせる事によって構成されているものもありますね。

例えば木の枝などのように、一つ一つのパーツを細分化していくと円柱に近い形状になってきます。

このように、円柱という筒状のモノというのは基本であると同時に複雑な形状の元となるモノであります。なので、木の枝のように複雑な形状のものを描く際、分かりづらく思えてしまったのであれば、一度、基本の形状に立ち返ってみるとスムーズにいく事が出来てきます。

 

算数の掛け算・割り算を覚えるためにも足し算・引き算を理解出来ていないと解けないのと同様に、丸みを帯びた筒状の形状のものを描く際には、まず円柱を基準に考えていけるようにしておきましょう。

 

中心線を描く

 

円柱の楕円は遠のくほど正円に近づく

 

円柱を描く際に中心を縦軸に中心線まっすぐ線を引く事で、円柱の軸となる箇所を決めます。

この中心線を描く事で、軸をぶらさずに円柱を描く事が出来るようになります。(と言っても、円弧を描く際はフリーハンドなので、なるべく歪まないように気を付けておきましょう。)

場合によっては雲形の定規等を使っても構いませんね。

 

また、先ほどの楕円の描き方でも述べたように、アイレベル(目線の高さ)よりも遠い場合は、遠のくにつれて正円に近づいていきます。

実際には円柱の曲面に隠れてしまうため、回り込んだ先の線は見えませんが、実際に地面と設置しているという意識を忘れずにしておきましょう。

 

円柱を寝かせて描く

こちらは動画も併せて解説します。

 

ARVE Error: Mode: lazyload not available (ARVE Pro not active?), switching to normal mode

 

カタチを取る段階でミスしてしまうと、あとあとやり直す事に時間を使ってしまうため、何度か見直して形が狂っていないかどうかを確認しておきます。

 

立体感を意識する

 

円柱細分化

 

影の濃淡が分かりやすいように、縦に帯状の線を描いて分割しました。円柱は実際には曲面で構成されていますが、より単純な形状にしていくと多くの「」で構成されている事が分かってきます。

このように、円柱ではなく多面体として見ていくと理解がしやすくなってくると思われます。

 

手前側が一番黒い

 

この場合、光を逆光で設定しています。一番手前の面が暗く、奥に進むにつれて面のグラデーションが徐々に明るくなってきます。

 

ですが逆光の場合、ハイライトの一番明るい箇所に比べて目に見える一番奥の面が若干暗くなってくるので気を付けましょう。

実際に円柱に光を当ててみたりしながらよくよく観察をしていく事が大事です。

 

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百聞は一見に如かずなので、実際に実物を観察をしておいた方が良く理解できるかもしれませんね。

 

光の角度を観察し、回り込みを意識しながら影を描く

 

リアルな円柱を描くために、影を意識しながら描いていきます。

物体の影の落とし方に関しては『Gif動画で観る影の落とし方』を参考にしてみてください。

円柱の簡単な影の落とし方をデッサンすると、およそ、このようになります。

 

円柱の影の落とし方

光が前面から当たる場合は影が円柱の背後に落ちるので、こちら側からは影がほぼ見えません。

一方で、よくよく観察をしてみると、円柱の回り込みを描写する際に、ハイライトの一番光が当たっている箇所に比べて若干暗くなっているのが分かります。

 

質感を追いかける

 

最終的に円柱をデッサンしていくと質感を追いかけることになります。

細かなタッチの描き方などはまた別の記事で書いていきますが、上記の事を踏まえる事で「円柱のカタチを取る」という視点は養う事が出来ます。

 

タッチの描き方には個人差があるので一概には言えない部分もありますが、デッサンを描き進めていく上であなたなりのタッチの描き方を模索してみてはいかがでしょうか?

 

鉛筆デッサンをした円柱

まとめ

 

初めのうちは楕円の描き方を含め、円柱を描けるようになるまでちょっと時間がかかってしまうかもしれません。(もちろん個人差はありますが)

描き慣れてきたとしても、時々不安になってくるのが楕円の怖いところかもしれませんね。

なので、デッサン初心者の方は理解するつもりで記事を読んでみてください。

ある程度描きなれてきた方は確認のために今一度目を通していただけると幸いです。

 

今回参考にした書籍

 

スゴい丁寧な解説の仕方がされてあるので、特にデッサンをこれから始めようと思っている初心者の方にはおススメです。

 

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Amazonのデッサン書籍ランキングでも1位を獲得した本という事もあり、持っていると安心できる一冊ですね。さらに詳しくデッサンの描き方について書かれているので、僕自身購入しておいて良かったなと思いました。

特に参考作品として掲載されている作品群のデッサンの構図からタッチ諸々の描き方には感動を覚えました。

 

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    「好きな事を気ままに」をモットーに日々を生きております。美大を卒業後、現在はブログでの生活を模索中。ブログと同時進行で絵の制作もしております。このブログでは、絵の描き方についてであったり、なるべく自分がやりたい事をやって生きていく為の方法について書いています。最近は日本の文化・行事についても興味があります。これを読んでいるあなたに、何かしら参考になる記事があれば幸いです。