絵を描く際に、紙と鉛筆があれば始めることが出来ますが、作品を作る前提で鉛筆デッサンを始めるのであれば、相応の道具が必要になってきます。
例えば、練り消しゴムや定着液として使うフィキサチーフなど、これまでデッサンをやった事が無いという方にとってはあまり馴染みがない道具もあります。
一般的に、これらのデッサン用道具というのは、普段の日常生活ではほとんど触れる事が無いかもしれません。
この記事では、これからデッサンを始めようと思っている初心者の方でも気軽に始められるよう、それぞれの道具についての使い方をまとめておきます。
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鉛筆
鉛筆はデッサンをする上で最も欠かせないものです。デッサン用の鉛筆と言うのは、硬さの種類が10H~F~10Bまであります。
ちなみに、それらの鉛筆には
H=HARD (硬い)
F=FILM (引き締まった)
B=BLACK (黒い)
という意味があります。
日常生活で主に使う鉛筆は大体、HB~2Bの辺りですね。小学生の頃使われた方も多くいると思います。
ハイユニ
鉛筆デッサンをする上で、最もメジャーで幅広く使われている鉛筆の一つとしてハイユニ(Hi-uni)が挙げられます。描き心地が非常になめらかで、グラデーションを作る際にも重宝します。
また、ハイユニと同様にユニ(uni)も同様のメーカーとなりますが、ハイユニの方が若干値段が高く、描き心地が滑らかです。
ステッドラー
ハイユニとステッドラーの2種類のメーカーの鉛筆があれば、鉛筆デッサンをする上でそこまで不自由な思いをする事はなくなるでしょう。
特にステッドラーの場合、工業製品のような硬い素材や金属のように反射する素材等を描く際に相性が良い鉛筆です。
無機物のモチーフを描く際に活躍します。
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デッサン用消しゴム
鉛筆デッサンをする際は主に練りゴムを使う事になります。
練りゴム
普通の消しゴムと違い、手でこねる事で自由自在に形状を変える事が出来ます。それにより、広い面から細かい箇所まで幅広く活用していく事が出来ます。
また、鉛筆の粉を吸収してくれるため、画用紙を痛めることなく制作をする事が出来ます。
調子を付ける為に画用紙に着いた黒鉛をぼかすなど、用途は多岐に及びます。
プラスチック消しゴム
日常生活ではよく使われる消しゴムですが、鉛筆デッサンをする際はどちらかと言えば練り消しゴムの方がメインとして使われます。
理由としてはプラスチック消しゴムを使う事によって、画用紙の凹凸を傷つけてしまう為、鉛筆の粉が紙に付着しづらくなってしまうからです。
このプラスチック消しゴムを使用する際は、主にハイライトの部分を消したり、手垢などで汚れてしまった余白を消す際に使われます。
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カッターナイフ
デッサン用の鉛筆を削る際はカッターナイフを使用して削ります。
特に指定のカッターはありませんが、大きめのサイズのカッターの方が安定して削りやすいと思います。
なるべく芯を尖せ、鉛筆を寝かせて広い面を塗れるように、木の部分を多く削るのがコツです。
ガーゼorティッシュ
ガーゼを使用して広い部分をこする事で、温かみのある調子に仕上げる事が出来ます。
ティッシュでも代用できますが、その場合使い捨てになってしまうので、なるべく広い面の調子を整えるのであればガーゼを使用するといいでしょう。
擦筆(さっぴつ)
擦筆とは、ガーゼ同様に鉛筆の粉をこすって調子を整える際に使う道具となります。
広い面の調子を整えるガーゼと違い、察筆は主に細部の細かい箇所を擦る際に使われます。
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鉛筆ホルダー
デッサンで短くなってしまった鉛筆を最後まで使えるようにする為、このような鉛筆ホルダーを装着します。
一本の鉛筆を長く使う事が出来るので、後々コストパフォーマンスも高まってくるでしょう。
画用紙
画用紙に関しては、描くモチーフによって画面サイズが変わってしまうため、割愛させてもらいます。
凹凸の違いによって鉛筆の粉の付着具合も変化するので、画用紙の条件等が無ければ自分に合った画用紙を探してみましょう。
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スケッチブック
デッサンをする前に、下絵となるもののイメージをスケッチします。構図・カタチ・明暗・テーマ等を決めるべく、本番を描いていく前段階として活用します。
また、普段のスケッチなどでも使う事が出来るので、スケッチブックの用途の幅は広いです。
サイズはお好みで購入してくださいね。
カルトン
画用紙の下敷きとして、カルトンを使用します。
クリップで画用紙を固定する事によって、ブレを防ぐことが出来ます。
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目玉クリップ
水張りをせずに画用紙に描く際は、このようなクリップで紙を固定します。
デッサンをする際は必需品になりますね。
木製パネル
こちらも先ほど同様に割愛させてもらいます。
水張りを施す際に木製パネルに画用紙を張ることで、紙をピンと張った状態でキレイに使う事が出来ます。
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水張りテープ
水張りを施す際に、水張りテープを使って画用紙を木製パネルに張り付けます。
テープは紙製ですが、片面を刷毛などで水を含ませることによって糊(のり)になります。
水張りテープはカラーバリエーションがあるので、作風に合わせて使われると良いでしょう。
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フィキサチーフ
鉛筆デッサンをし終わった後は、フィキサチーフで画用紙に鉛筆の粉を定着させていきます。
デッサンの枚数を重ねれば重ねるほど使用頻度も高くなりますので、出来れば大きいサイズを購入しておく事をオススメしておきます。初めてのデッサンの際は、練習として試すのであれば少量のサイズから試してみても構いません。
イーゼル
木製パネル・カルトン等を立てかけるために必要な三脚です。
美術室に置かれているものなので見かけた事が1度や2度あるかと思いますが、こちらは折り畳み式なのでスペースを取られずに収納する事が出来ます。
デザイン用スケール(デスケル)
デッサンをする際に、全体的な比率のバランスを図るためにスケールというものを使います。使用する画用紙の規格に合わせて使うものです。
またの名をデスケルとも言います。
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羽ぼうき
羽ぼうきはあると便利ですが、とりわけ無くても問題ありません。
画面を汚さずに消しゴムの残りカスをキレイに払う際は使えます。
石膏像
美大受験をする際、石膏像のデッサンは必須課題となる事が多いです。
絵画教室などでデッサンをする際にお手本として描く事になると思います。
自宅のスペースに余裕があれば、インテリアとして飾っておく事も出来ます。
まとめ
デッサン道具の説明については以上です。
基本的にはこれらがあれば鉛筆デッサンにおいては問題なく取り掛かる事が出来るでしょう。
さらに詳しい道具の使い方については書籍等でもより詳しく書かれているので、こちらも併せてご覧になってください。
デッサンのはじめ方
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