今回は3時間でかぼちゃを描きました。
前回のぶどうのデッサンとは違い、主にかぼちゃの種の部分がゴツゴツとしているため、
やや荒々しいタッチを心がけています。
とは言え、大味な仕上がりにならないように気をつけながら
素材となるかぼちゃの良さを損なわないようなデッサンを心がけます。
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スライドショーで観るかぼちゃのデッサン
画像解説

今回デッサンのモチーフとなるかぼちゃはこちら。見栄えを良くするためにややカタチを変えております。
かぼちゃの身となる部分と、種のゴツゴツとしたコントラストを意識しながらデッサンに取り組みます。
中身の種の部分の描き分ける表現が難しいですが、身となる部分と皮の表現の描き分けをする事でかぼちゃらしさを表現する事が出来ます。
細かなテクニックを要するので、やや上級者のレベルのモチーフとなりますが、学べる所も沢山あるモチーフです。
大まかなカタチを取る

通常のデッサン通り、下絵となるカタチを取っていきます。元のカタチを意識しつつ、バランスを整えながら調節していきます。
人間は機械ではないので、100%観たものをデッサンするという事は不可能です。(ただし、ハイパーリアリズムなど、写実を第一に考えているものは除きます)
自分が表現をしたい部分を大事にしながら、それを生かせるカタチで修正していきます。
もちろん、許容範囲内での修正となりますが。。
色を塗っていく

かぼちゃの中で一番明るい部分(ハイライト)は種(断面)、次いで光が当たっている身の部分です。
一方で、一番暗い部分は皮の部分と分かりやすくなっています。皮の暗い部分を濃くする事で、身の黄色を強調する事が出来ます。
また、重なり合った種の陰となる部分をエッジを利かせて塗る事で、メリハリを強調する事が出来ます。

かぼちゃのデッサンで一番難しい所は何と言っても種の重なり合った部分です。
人によっては描き応えがあると思うかもしれませんが、複雑なものを描く作業というものはそれだけ高度な技術を要するという事でもあります。
全体像を見ながら、根気のいる作業が続きますし、一カ所に集中してしまうと最終的な仕上がりに偏りが出てきてしまいます。
といっても、複雑なモチーフというのはある程度ごまかしが効くというメリットもあります。それだけの情報量がモチーフには詰め込まれているので、観る側にとってもそこまで注意を払って見るという事もありません。
複雑なもののデメリットは色んな描き分けをする能力を要する事ではありますが、一方でシンプルなモチーフというのは逃れようが無いのである意味では描き易いのかもしれません。
種と身のメリハリを描き分ける

種のゴツゴツとした表現を活かす為に、身の部分は敢えてやや滑らかな表現を心がけていきます。
そういった比較を描き分けていく事で存在感のあるデッサンをしていく事が出来るのです。
均一なタッチではなく、それぞれ細かいタッチや大味のタッチの描き分けをする事で、メリハリを付ける事によって絵に迫力を持たせていく事が出来ます。

特に、種の部分は細心の注意を払いながら細かなタッチを重ねていきます。手数を多くしていく事で、その部分に目が行き易くなってきます。
デッサンは自分で描くという行為が第一ではありますが、実際に出来上がった作品とういものは人の目に触れる事によって成立してくるものだと僕個人としては考えております。
デッサンをする事が主観であるのならば、作品を観る人は客観となります。
両方の視点を考えながらデッサンをしていく事で、より表現力が増していく事を実感していく事が出来てくるでしょう。
完成

今回はやや大味となってしまいましたが、メインとなる素材の描き分けに重点を置いて描き込みました。
デッサンというのは答えがありませんし、人それぞれ描き方も違います。一概に何が正しいとは言い切れないのです。
しかし、一方でデッサンをする事で作者の主張というものがあらわになってきます。
自分が描きたい部分が出てきてしまい、それが作品となって表れてくるのです。
今回は素材の描き分けに焦点を置きましたが、人によってはまた違った所に焦点を置くのかもしれません。
デッサンに正解はありませんが、自分が何を大事にし、どういった表現をしたいのかを自分なりに噛み砕いてデッサンをしてみましょう。
まとめ
最近思う事は、デッサンをする事で何をしていきたいのかという事。
このブログでは絵の上達を目的として記事をまとめておいますが、それはあくまでも技術的な話になってしまいます。
デッサンには答えがありませんが、それは人の生き方なんかにも通じる事があるのかもしれませんね。
そういったものを再確認していくためにもデッサンというものは役に立つ事となる事でしょう。
デッサンのはじめ方まとめ
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