2015/07/27

透明な素材の描き方。素材の特徴に迫って描く。

 
透明な素材を描く

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今回は透明なビニール袋とテニスボールという二つのモチーフを使ってデッサンをしていきます。
それぞれ特徴があるモチーフとなりますが、
複合させる事によって描き応えのある表情を見せてくれます。

(*動画では完成手前までしか編集をしていませんが、
画像解説では完成したものも掲載しています)

 

動画

 

画像解説

テニスボールとビニール袋

テニスボールとビニール袋

 

身近にある素材をとりあえず設置してみました。
部屋の中にあるもので大方、事足りてしまうかと思われます。

まぁ、本格的にデッサンをするのであれば石膏ブロックなどを扱ったり、
モデルさんを雇ったりと必要ではありますが、この場では割り切る事にします。

 

今回、特に意識したい所は大きく分けて3つあります。

 

・透明な素材の攻略
・テニスボールを取り巻く空間
・光が当たって白くなっている部分の描き分け

です。

『デッサン』というくくりではとりあえずこういったものを意識しながら
描く事を頭に入れておきましょう。

 

素材の描き分けを意識しておく

デッサン1

デッサン1

 

フエルト素材のテニスボールに比べ、ビニール袋という素材は特殊な素材です。
透明でありつつも、中のものが完全に見える程透明ではなく、
曇りガラスのようにぼやけてしまう特徴があります。

ビニールのほとんどがくしゃくしゃに折れた「面」で構成されており、
光を反射して真っ白な部分や影となって暗い部分、向こう側が透けている部分などがあります。

パッと見で難しく思われがちですが、
これらの要素を一つずつこなせていければ描けないという事は無いようです。

..とはいえ、手間と繊細さを要するモチーフではあるため、
時間がかかるという事をそれなりに覚悟しておく必要がありそうです。

 

デッサン2

デッサン2

デッサン3

デッサン3

 

ビニール素材を攻略する前に、描きやすいテニスボールの明暗を付けておきます。
料理で言う、下ごしらえの段階です。

 

透けている所とそうでない所のメリハリを考える

デッサン4

デッサン4

デッサン5

デッサン5

 

やや濃くはなってしまったものの、画面の中で黒くなりやすい部分は
テニスボール、あるいは床に映る影といったところでしょう。
後々消しゴムで色を抜くので、今の段階では気持ち濃いめで色を乗せておきます。

ビニール袋の影となっている部分に色を乗せていくと立体感が生まれてくるので、
よくよく観察をしていきながら色を重ねていきます。

 

調子を付けて、手前と奥の描き分けをする

デッサン6

デッサン6

 

テニスボールを取り囲んでいる空間とそうでない部分の描き分けをするために、
調子(デッサン用語で色の濃淡や光の陰影を表現する事)を整えていきます。

こうする事で囲われている空間にスポットが当たり、
絵として表現したい部分への焦点が定まりやすくなっていきます。

 

光が当たっている部分を消しゴムで抜いていく

デッサン7

デッサン7

 

透明な素材の光のあたっている部分は真っ白に近い程色が抜けています。
特にハイライトの部分は紙の地の色でも構わないくらい色がありません。

こういった部分はあらかじめ色を乗せない、あるいはプラスチック消しゴムの角で
エッジを利かせながら消していきます。

そうすることでビニール袋の光と影の演出をしていく事が出来ます。

 

鉛筆を立て、エッジを利かせながら描き込んでいく

デッサン8

デッサン8

 

ビニール素材を描く際は尖らせた鉛筆の芯の先端を立てて描いていきます。
そうする事で「パリッ」とした感触を表現していく事が出来るため、
鉛筆を立てながら繊細に描き足していきます。

 

透明感を出す為に必要な部分を練り消しで消す

デッサン9

デッサン9

 

描き込む作業をしていくとどうしても「描き過ぎ」という事態になってしまいます。
そうなってくると、いくら頑張って描き込んだとしても
透明な素材であるものが透明に見えなくなってしまいかねません。

なので一度クールダウンも兼ねて消しゴムで明暗のバランスを整えておきます。
あとはH〜3Hなどの鉛筆を立てながら描き込んでいきます。

 

完成間近

完成手前

完成手前

 

動画ではここまでとなっていますが、インパクトが弱いためさらに描き込んでいきます笑。
さらに質感を追いかける事に力を注いでいきます。

 

完成

完成

完成

 

ビニールの素材感を出す為に描き込みました。
さらに、テニスボールとビニールの素材の空間を明確にする為に
あえて色を落としてメリハリをつけました。

デッサンは見たままのものを描き写す事は大事ではありますが、
やっぱり絵として見た時に弱いともったいないかなと思います。

絵でしか出来ない表現というものを追求していく事によって、
徐々にあなたにとってのオリジナリティを確立していく事になるでしょうね。

 

まとめ

透明な素材を描く事は繊細で難しいかと思われがちですが、一方で描き応えのあるものでもあります。
ツヤツヤとした表現であったり、淡く溶けて無くなるような表情を見せてくれます。

攻略をしていく事が難しい素材ではありますが、表現の幅を増やしていく為にも
透明な素材を描けるようにしていく事が望ましいですね。

 

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