今回は4〜5時間程度でぶどうのデッサンをしてみました。
リンゴのデッサンとは違い、ぶどうの場合、果実の量が多いですし、その分、光の当たり方などにも一つ一つ注意をしていかなくてはなりません。
とはいえ、基本的な事はリンゴの描き方と同じなので、もしまだリンゴがまだ描けないというのであればまずは先におさえておいてもらえたらと思います。
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画像解説

今回はこのぶどう(マスカット)の写真を元に、デッサンをしました。市販で売られているものが好ましいですが、生憎今の季節は無いので写真で代用させてもらいます。
ちなみに、画像は無料でダウンロード出来るサイトから入手しました。
⇒Pixabay
紙はミューズコットン紙を使っております。ケント紙に近い感覚なので、繊細なタッチで描く際は扱いやすいものですね。
鉛筆はステッドラーとハイユニを使用しております。
カタチを取る

まずはじめに、ぶどうの大まかなカタチを鉛筆で描いていきます。最初の段階では力まずに全体的に見たままのカタチを描くようにしていきましょう。
ぶどうは小さな果実の集合体として成り立っていますが、部分として見るのではなくて大まかな全体像を捉えた上で部分を描き込んでいく事が重要です。


線が濃すぎたり、粒のバランスがおかしいと思ったら消しゴムを使って修正します。
下書きの段階では輪郭の線は見えても良いですが、モチーフとなるぶどうには輪郭の線というものは存在しないのでデッサンをする上で最終的には消したい所です。

一粒一粒、実物を見ながら描いていきましょう。同時に、バランスも整えておきます。
明暗を描き分ける

輪郭線を描いたら、次に鉛筆で明暗を描き分けていきます。
こちらも、先ほどと同様に細かい部分よりも全体像を把握しながら描き込んでいくようにしていきましょう。
初心者の方は特に部分に目が行きがちですので、それよりも最終的な仕上がりの方が重要ですので意識しておきましょう。

ぶどうは小さな果実の集合体となりますが、一つ一つは楕円の球体ですので、楕円を意識しながら重なった影の部分にも注意を払います。

練り消しやガーゼなどで描いた部分をこする事によって全体的に絵として馴染んできます。
光の角度や光の当たっている部分などをイメージしながら暗い所と明るい部分の描き分けをしていきます。

この辺りから細部の描きこみなんかを意識して描いていきます。徐々にぶどうらしさが見えてきたら質感を追いかけるようにしていきます。
ハイライトの照りを消しゴムの角で消しながら、徐々にツヤ感を出していきます
質感を追いかける

下準備となるカタチ、明暗が描き分けが出来てきたら徐々に質感を描く事に力を注いでいきます。
この段階になってくると実物を見て描く事よりも実際に触ったり食べてみた感覚の方がどちらかと言えば重要です。
デッサンは視覚だけに頼りがちだと思われますが、実際には触覚であったり味覚であったりと、五感を使いながら描いていく事で描写力の向上に役立つ事が出来ます。
実物を見て描く事よりも、自分の感覚や記憶を頼りに描いていく事で、また一つ上の段階のレベルに昇る事が出来ます。
あとはひたすら描き込んでいく作業
静物デッサンの一番必要な能力は、完成するまでに持続させる根気が重要だと思っています。
いくらデッサンのスキルを学んだ所で、最終的に作品として仕上がっていないのであれば観る人にとって中途半端なものとして目に映ってしまいます。
「根気」、「継続」といったところが人にとって苦手な分野である事ではありますが、そこは歯を食いしばっていきたいところです。




描き込みが増えてくるとどうしても黒くなりがちですので、素材であるマスカットの地の色を意識する為に色をやや抑え気味に意識しておきます。
練り消しゴムなんかを使って色を薄く仕上げても良いですが、せっかくここまで描き込んできたので、質感を潰さないように注意しながら修正していきましょう。


完成

A4サイズでこの程度のデッサンであれば、大体4〜5時間程度で描ければ良いでしょう。
まとめ
パッと見でぶどうは難しく思われてしまいますが、実際には球状の小さな果実が集まったものですので、基本を抑えながら描いていければ苦ではありません。
一粒一粒の果実の重なり方や配置であったり、それによって明暗や影の付き方に注意していければ描けないものではありません。
難しく考えてしまうと手が出せなくなってしまいますが、一個一個ステップを踏んでいければ難しいという事はないのでデッサンを学んでいる人は少しずつでも描いていきましょう。
描写力を上げる為には練習が必要となってきますが、一つ一つの事を踏まえていければ徐々に成長を実感していく事が出来ます。
しかし、そこに至るまでに挫折してしまう人の方が大半であるというのが事実です。
今自分が何の為にデッサン力を上げたいのか?
もし分からなくなったら今一度、自身を振り返るきっかけを設けてみてください。
この記事が少しでも役立ててもらえたら幸いです。
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