今回は卒業制作で制作した作品のメイキングを順を追って紹介します。
フォルダを整理していたら見つけました。
完成品はご存知の方はいるかもしれませんが、
メイキングに関してのお披露目は今回が初になります。
このように自身の手法と言いますか、制作過程を公開する事にいくらかためらいがあるものの
今回は思い切って公開してみたいと思います。
これが数ある中の1人の美大生の作品として見てもらえると幸いです。
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メイキング画像
完成
完成後、フォトショップで加工
動画
展示風景
学外展で展示したものとなります。
このような形で展示をしていました。
他にも小・中数点制作をしました。
ボールペン、水彩絵の具を使っております。
メインとなる作品はA1サイズとなり、一枚を除いてその他もA規格サイズで仕上げております。
所属していた学科が建築学科という事もあったので、
図面を描く際にも馴染みの深いA規格サイズでの制作に臨みたかったという事もあります。
参考にしたアーティスト一覧
・ジョバンニ・バッティスタ・ピラネージ
・ピーテル・ブリューゲル
・J.M.W.ターナー
・レオナルド・ダヴィンチ
・野又穣
・池田学
・大友克洋
影響を受けた中で主に参考にして作品に取り入れた芸術家です。
過去の偉人らを含め、今なお活躍中の作家もいます。
空想と現実の狭間の世界にある建築
当時はリアルと空想の狭間にある建物に魅力を感じていました。
![空想の建築](https://ecx.images-amazon.com/images/I/51-mtEVV-QL._SL160_.jpg)
そもそも所属していた学科が建築科であったため、
普段は設計を含め、製図の描き方やら建築史の勉強などをしていました。
ところが、2011年の3月11日を境に建物の設計の勉強をする事が億劫になりかけてきました。
学生の身分ではあったものの、建築の儚さというものを感じ、挫折感を味わってしまったのです。
それからと言うものの、どこか夢心地のような感覚で新たに作る事よりも
朽ちていくものに対する憧れを抱くようになりました。
そこで辿り着いたものが廃墟となり、
それが今なお現存するかのように立ち尽くすものを求めていった結果でした。
それが絵に描いたモチであるかのように絵空事だったとしても、
出来得る限りの事を思い、力を注ぎました。
特に影響を受けたのがピラネージ
これは僕が大学二年の頃に東京の上野にある西洋美術館の企画展を催された際に、
偶然展示されていたピラネージの作品が印象に残っていたからでした。
主に銅版画での作品ではありましたが、その精密な描写には目を奪われるほどです。
![Piranesi (Giovanni Battista): The Complete Etchings/ Gesamtkatalog Der Radierungen/ Catalogue Raisonne Des Eaux-fortes](https://ecx.images-amazon.com/images/I/615hYyCEvrL._SL160_.jpg)
僕は絵画専門の学科ではありませんでしたし、
設計がメインとなる学科内での作品はとても勇気のいるものではありました。
それに手法に関してもそう大して目新しいものでも無かったので
結果的には教授には大して見向きもされませんでした。
それでもペン画にこだわった理由は、
次に紹介する池田学氏の作品のインパクトに魅了されたからだと思います。
どこで何が起きるのかわかりませんが、
自分で挑戦してみたいと感じた画材ではありました。
理由と言えばそのくらいでした。
それに製図を描く際にペンを使っていたのも決め手となりました。
細密画作家の池田学氏
また、当時話題に上がっていた池田学氏の絵画展を観に行ったという事もあり、
ペンでの制作をするに当たってそれほど悩まずに使用するに至りました。
非常に緻密な描写に刺激を受け、感動したのを今でも思います。
割と近場にある大型書店でこの画集を見かけた際は即購入をしてしまう程でした。
作者の池田学氏が学生時代に制作した「厳ノ王」から、
「存在」、「興亡史」などといった二メートル四方もある大作などが掲載されています。
細密画のジャンルに入るので、細部をクローズアップした形で掲載されているという事もあり、
実際に作品を目の当たりにせずとも詳細まで撮影されているので必見です。
現在は海外での活動の場を広げており、数年かけての大作を製作中との事です。
今後も目が離せない作家の内の一人となっています。
まとめ
今回はあえて描き方の解説を省きました。
なぜかと言いますと、今回の場合は解説をした所であまり参考にならなそうだと判断したからですね。
製作期間は合計で半年かかっているということもあり、
技術的な解説よりもむしろ精神論的な解説になりかねないので省略しました。
たまたまフォルダを漁っていたら見つけたので、
今回はそのまま記事にしてみようと思った次第です。
定期的に過去を振り返る事がこのごろ多い気もしますが、
最近はまた新たに手がけていけるものを見つけつつあります。
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